台温泉 水上旅館

岩手の大規模な温泉郷、花巻温泉郷の1つ台温泉。この温泉街は遥か古に栄えており、グルっと一周する道沿いに沢山の旅館が犇いている。その中の水上旅館は、古き良き時代の湯治文化が残る希少な温泉宿である。今はおばあちゃんが1人で経営しており、高齢の為宿泊も1日1組しか取らない。そのため湯船は独占状態で24h使用可能。以前立ち寄りした際、湯上り後に温泉卵を頂いた。今回も宿泊した際、素泊まりで予約したのだが、朝食を用意して頂き本当にもてなしの心が通った湯治宿であった。湯はホンモノ。こちらブットビ系の空間が広がっている。湯使いも最高峰、木の杭で調整するプリミティブブラスト仕様。浴槽は視覚に刺さるキメ細かいタイル。それと同時に攻めてくるピリッと高温の自家源泉はたまご臭も霞める本格芒硝泉。これでキマらないやつはいねー。おばあちゃんの話を聞きながら、暖かい接客を受けると水上旅館に想いを馳せずにはいられない。歴史的名盤、台温泉の最後の砦。いつまで続くか分からないと仰っていましたが、必ずまた来ます。